社員インタビュー
生産本部
埼玉川本工場 製造部 CP一課
K.K.さん(2009年入社/工学部応用化学科卒)

熟練の技と経験を駆使して、
コンパウンドを製造

これまでのキャリア

  • 学生時代

    専攻は生物化学という分野。藻を育てて“γ‐リノレン酸”という有用な成分を抽出するという研究に取り組んでいました。就活では化学の知識を生かして働きたいからと、総合から専門まで幅広い業態の化学メーカーを志望していました。

  • 矢印
  • 入社1年目

    生産技術部門で樹脂コンパウンドを中心とする商材の技術開発を担当。顧客から依頼のあったコンパウンドに関して、ラボ内で試作をするととともに、求められる物性が得られるか否かを検証した上で、量産化に向けてスケールアップしていきました。

  • 矢印
  • 現在

    製造部の一員として、コンパウンドの製造に用いられる「押出機」という機械を担当。樹脂を溶かして着色剤や添加剤などを混ぜ合わせた上で、 “ペレット(粒)”化していくというものづくりの最前線に立っています。

初心を忘れないこと。
それが“確かなものづくり”につながっていく

就活では専攻分野を生かすべく、化学メーカーを志望して各社を訪問していました。最終的に当社を選んだのは、カラフルな “色”を扱うという仕事に楽しさを感じたのが決め手です。また、社内の雰囲気の良さにも惹かれるものがありました。面接で気さくに話しかけてくれる取締役の姿から、堅苦しさのないフラットな組織である点が伝わってきて、ここならば肩肘張らずに頑張っていけると直感しました。
入社後はまず樹脂コンパウンドを中心とする商材の技術開発に取り組んだ後、2年目から製造部に異動。以来、「押出機」という機械を使い、樹脂コンパウドの製造に携わってきました。

押出機ではプラスチック樹脂、着色剤、添加剤などの混合物を高温で溶融し混錬した上で、ペレット(粒)状に加工していきます。いわばコンパウンド製造の要となる機械です。化学出身の私は機械に関する知識が足りず初めのうちは苦労しましたが、経験豊富な先輩方の背中を見て知識や技術を吸収することで、3年目に差し掛かる頃には一人で仕事を任せてもらえるようになっていました。
しかし、自信をもって作業しているのに、あるとき形状の悪いペレットを作ってしまい、不適合品を出したことがありました。原因をよく探っていくと、基本を疎かにして、しっかりとセッティングをしていなかったことが判明。仕事に慣れてしまったがゆえに初心を忘れ、慢心してしまっていたのです。その点に気づいたときには、反省することしきりでした。今もこのときの経験を教訓に、独り立ちしようとする後輩には、基本の徹底の大切さを伝えています。

海外工場の立ち上げを経験し
技術者としてさらなる成長を目指すように

2年前に海外工場の新工場を立ち上げた際、現地の作業員にコンパウンド製造の技術を指導することになりました。コンパウンドをまったく作ったことのない人に、不得手な英語でゼロから説明していくというのは困難を極めましたが、3ヶ月間ずつ2回の長期滞在を経て、最後には日本の作業員と遜色ないレベルにまで到達させることができました。この経験を通して視野が広がりましたし、自分自身に不足しているものも見えてきて、多くの収穫があった半年間となりました。
現在は所属するCP一課の中で、リーダーの補佐役的な立場を任されています。工場内にある押出機それぞれに担当が付いているのですが、私の役割はすべてを俯瞰しながら全体の作業をフォローすること。大勢のメンバーがいる大所帯ですから、日々、様々な問題が発生します。

しかし、私が製造の最前線で積んできた約8年間の多様な経験のおかげで、キメ細かく状況に対応できていると実感しています。自分で改善を重ねてきたラインで無事に製造が完了し、コンパウンドが出荷されていく。その様子を見ると、すべての疲れが吹き飛ぶような喜びが得られます。
今後はもう一度、生産技術分野にもチャレンジして視野を広げたいと考えています。というのも海外工場に出張したとき、現時点では製造工程しか見ていないがゆえに、実は工場全体のことを十分に理解していないことがわかりました。だからこそ、生産技術に本格的に取り組むことで、ものづくり全体を把握する奥行きのある視点を身につけたいと思っています。より高いレベルを目指してこれからもいっそう頑張りたいですね。

日本ピグメントには立場や学歴、
年齢を問わずに、多くのチャンスが
転がっています。積極性を発揮して、
“飛躍のカギ”を掴み取ってください。

※このインタビューは、2017年2月時点の取材内容に基づきます。