事業等のリスク
1.経済・景気動向等について
当社グループの事業は、製品の最終用途で見れば自動車、家電、情報機器関連、OA機器向けなどが中心であり、これらの主要ユーザーが事業展開する、国内及び海外各地域での災害・テロ・政情不安・感染症の拡大等が経済・景気動向に大きな影響を及ぼす場合、主要ユーザーの需要動向の変動により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
2.特定事業への依存
当社グループの事業におきましては、売上高の約6割を樹脂コンパウンドに依存しております。また、樹脂コンパウンドにおきましては、顧客樹脂メーカーからのOEMによる生産が主体となっております。このため、顧客樹脂メーカーの販売不振、値下げ要請、調達方針の変化などは、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
3.国内市場の縮小と価格競争
国内市場におきましては、主要ユーザーの東南アジア・中国等への生産拠点移転等により、国内市場は伸び悩み傾向にあり、価格競争も厳しい状況であります。このため、今後も主要ユーザーの海外への生産拠点移転等が加速すれば、国内市場の縮小及び価格競争により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
4.原油価格やレアメタル市場の変動について
当社グループの事業におきましては、原油価格の大幅な上昇やレアメタル市場の大幅な変動に伴う、次のようなリスクにより経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料調達費用の上昇
- エネルギーコストの上昇
- プラスチック製品の価格上昇に伴う需要の停滞
- 特定着色剤の調達に支障が生ずる
5.財務内容について
当社グループの財務内容におきましては、次のような変動リスクにより、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。
- 中長期的な経済動向により、計画された事業活動を達成できない場合
- 国内外の取引先の予期しない経営破綻により売上債権が回収できない場合
- 事業環境の変化による特定事業での収益性の低下や地価動向により保有資産の減損損失が発生する場合
- 金利の上昇により、有利子負債にかかわる支払利息が増加する場合
- 株式市場の大幅な下落により、保有有価証券の評価減が発生する場合
- 年金資産の運用収益率等が予定に達しなかった場合
- 急激な外国為替レートの変動により在外連結子会社の財務諸表項目の邦貨換算結果に大きな変動が生じた場合
6.新規事業(製品)開発について
当社グループは、樹脂コンパウンド、樹脂用着色剤、加工カラーなどの色彩関連事業を中心に事業展開をしておりますが、国内市場は伸び悩み傾向にあります。このため、ユーザーのニーズを適確に把握し、付加価値の高い製品開発を進めるとともに、新規事業の展開を模索する必要があります。これらのことが滞った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
7.製品品質問題について
当社グループは、国際的な品質管理基準に従って品質管理を行い、各種の製品を製造しております。しかし、取引先のユーザーにおいて不良等が発生し、その要因が当社グループの製造工程による場合には、取引先から補償請求を受ける可能性があります。この場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
8.海外子会社に潜在するリスク
当社グループは海外にも事業を展開しております。これらの地区においては、次のような潜在リスクがあり、以下の事象は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- テロ、戦争、その他要因による社会的、経済的混乱
- 予期しない法律または規制の制定及び変更や税務当局による予期しない課税を受けた場合
- 感染症の拡大による社会・経済の混乱
- 最終ユーザー及び大口取引先の撤退または事業縮小
- 人材の採用及び確保の難しさ
9.災害・事故・情報システム等に関するリスク
当社グループは、合成樹脂関連の可燃性製品を製造しておりますので、火災等の事故発生防止に積極的に取り組んでおりますが、地震等の大規模自然災害の発生により当社グループの生産拠点が損害を受ける可能性があり、設備等が被害を受けた場合には、工場の修復等のために費用が発生することになり、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、災害やテロ、サイバー攻撃、コンピュータウイルス等により情報システムが長期に停止した場合には、業務処理の遅延等が発生し、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
10.人材確保について
当社グループが持続的な成長を維持してゆくためには、優秀な人材の採用と育成が必要であります。しかしながら、日本国内においては少子化による人口減少もあり、人材採用の競争は激しくなっており、また社会環境の変化も重なり人材の流動化も高まっております。当社グループとして人材を継続的に採用し、育成することが難しい場合には、事業活動に支障をきたす可能性があります。